おすすめ度:50%
ダイジェスト度:100%
キス度:100%
原題:나는 대놓고 신데렐라를 꿈꾼다 / Dreaming of a Freaking Fairy Tale (全10話)
シンデレラを夢見て、お金持ちとの結婚を夢見るが…?2024年のラブコメドラマ。
あらすじ・キャスト
父を亡くしたジェリム(ピョ・イェジンさん)は、経済的に厳しい現状を打破するには、手っ取り早く金持ちと結婚することだと決意。
そんなジェリムは就活で面接を受けに行った時、財閥家である社長のチャミン(イ・ジュニョンさん)と出会いトラブルになる。
チャミンはジェリムの夢が「シンデレラ」だと知り、そんな彼女を軽蔑するのだが…。
感想
全編ダイジェスト版
観ていてとても不思議なドラマでした。新感覚(?)というか…。
「いままでのお話」のような感じで、本編が始まる最初に高速ダイジェストが流れるドラマがいくつかあると思います。
今作は1-10話全編がまさに全てそのような感じで進むストーリー仕立て。
ですので、まずこのドラマの第一印象が「早っ!」でした。とにかく全てが高速。
観ていて特に3話ぐらいまではその謎ペースに振り回されるというか、正直なところ困惑させられぱなしでした。
そのペース配分に「いやいや…」「あのさあ…」と思っていたりしたのですが、
ただ4話ぐらいから脳が慣れてしまうのか、全く気になりませんので安心してください。
とはいえ、主演2人のキャラの行動がとにかく突然というか、「え?」という感じでストーリーがどんどん流れる、ある意味クセが強い作品かなと思います。
とにかく序盤が過ぎたら「そういうノリのドラマ」として楽しめると思います。
よく感想で「気楽に観れるドラマ」と書くことが多いですが、このドラマについては
心の底から気楽に観れるドラマだと思います。
なんせ本編がダイジェスト版。
泣いてると思ったら次のシーンは笑顔…そんな愉快な作品です。
キャラの心情、ネタの深堀り、そんなの全部あって無い。
全10話でコンパクトな構成ですし、とりあえず軽いラブコメをお探しの方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
切なさは皆無ですが、ラブコメ要素は大体入っていると思います。
個人的に気になったところは、全体的に寒々しくわざとらしいコメディが強めな点でしょうか…。(あくまでも私の感想です)
特に韓国バラエティっぽさが強いナレーションもあって、自分でボケて自らつっこむ感じの構成に面白味を感じず、私はその点のみあまり好きではありませんでしたが…。(個人的な感想です)
ゆるいネタバレありの感想


父親が突然無くなってしまったジェリム。
彼女は継母と血の繋がりのない姉らと暮らしています。
そう、彼女の置かれた状態はまさにシンデレラと同じ…。
ですが、継母らからジェリムは別にいじめられている様子ではありません。
継母や姉たちもそれなりにツッコミどころ満載なのですが、悪い人たちではなさそうですし、ジェリムとの関係は良好。
そんな彼女の問題は、やはりお金。
ジェリムはもっとしっかりした収入源を確保しなければならないのでした。
こんな金銭状況から一発逆転するには、お金持ちと結婚するしかない~!と友人と冗談を言い合うレベルのジェリムさん。
冗談と思いきや、ジェリムは内心本気。実際、亡くなった父からの”メッセージ”もまさにそれだったのです。
高速で恋に落ちる
仕事探しといえば面接。ジェリムさん、財閥8世チャミンが経営する謎のセレブクラブ運営会社に向かいます。
しかし問題発生。その場でありえないシチュエーションでジェリムの靴がチャミンを直撃。ガラスの靴のオマージュが雑。
このトラブルのせいで社長チャミンとジェリムの間でひと悶着。
しかし更にあり得ないことが。
女を半ば嫌悪しているはずの設定を持つチャミンさん、何とここでジェリムにフォーリンラブしてしまったのです。一体どのタイミングで!?
彼女の悪態に怒っていたはずのチャミンは、次のシーンではジェリムの幻想が見える状況にまで恋愛症状が悪化。一体どうして???
なぜチャミンがジェリムを好きになったのか理解不可能でしたが、こういうこともあるものだなあ…と人生の不思議さを考えさせられるポイントになっていました。
恋愛経験ゼロのキス
もちろんジェリムはチャミンの会社に入社する訳ですが、彼女の夢を知り、たちまち彼は失望します。
ジェリムは「シンデレラになりたい!」と平然とのたまうのですが、実はチャミンさん、そんな女性たちが大嫌いだったんです。
コイツも俺=財閥の権威とお金を狙う女たちと一緒か…。
チャミンさんはガッカリすると共に、ジェリムに怒りを覚えます。
ですが、まあ・・・チャミンは結局好きなんですよねジェリムのことが。
途中、無駄に(?)2人を焚きつけるキム・ヒョンジンさん演じる映画監督(しかしBL作家設定)が出現したりして、嫉妬に駆られたりしつつ、結局チャミンはジェリムに”しっかりとした”キスをしたりする訳です。
ただ、なぜか初キスから初々しさやたどたどしさ(?)みたいな描写がゼロで、視聴していてまず苦笑い。
おそらく、実際これはつっこむ点だったと思います。
ただ、このドラマ独特の意図したネタなのか、本気なのかツッコミどころがよくわからないシーンが多いのと、今までの狂った進行スピードのせいで「チェミンは実は慣れている?」とダイジェスト版的な展開故に逆に深読みしてしまうシーンになっていて初キスだけでかなり無駄に考察させられる始末。
まあ演じているのがジュニョンさんなので、問題ないのですが…。
ちなみに、今作は内容の割に突拍子もないキスシーンのカットが多めになっていますので、ご期待くださればと思います。
ということで、ドラマの結末としてはしっかりとハッピーエンドですが、タイトルにもある”シンデレラ”を逆手に取って(?)、上手く現代的な視点で高速にまとめられていたので良かったなと思った次第です。
視聴を開始した時は色々と面食らう感じの作品でしたが、終わってみるとそれなりにユニークなドラマだったかもしれません。
ジュニョンさんが気になる方は、是非視聴された方が良いかもしれません、サービスシーン(?)も多く用意されているように思えました。