韓国ドラマ 隠し味にはロマンス (感想)

Netflix

おすすめ度:60%
レシピ度:100%
星の奪い合い度:100%
原題:당신의 맛 / Tastefully Yours (全10話)

隠し味にはロマンス感想あらすじレビュー考察ネタバレ ネットフリックス

レシピを盗むために小さなレストランを訪れたが…?2025年のラブコメ

あらすじ・キャスト

レストラン経営含めた大手食品会社の御曹司ボム(カン・ハヌルさん)は、田舎にある小さなレストランを経営するヨンジュ(コ・ミンシさん)のレシピを盗みその店を潰そうと画策する。
しかし一緒にヨンジュの店で働くことになったボムは…。

感想

隠し味なし
個人的にはもっとヒネリが欲しかったなあ…とやや残念に思いました。
あまりイライラすることもなく、想像以上平和に可愛らしく終わったドラマです。
テンポも良いですし、適度なコメディ感とリラックスしたような楽しいドラマなのは間違いないです。
ただ、正直なところちょっとどっちつかずというか、全体的に深みやパンチが無くボンヤリとした味付けになっているかなと思いはしました。
ドラマの雰囲気は良いのに、芯のようなものがないというか。
良いドラマですが、なんだかのらりくらりとしているお話だったなという印象です。

ストーリーですが、小さなレストランから良いレシピを丸ごと盗んだ末にその店を潰し、その盗んだレシピを流用して自社のレストランの評価を上げる…という、なかなか汚い手を使ってのし上がってきた巨大食品会社の御曹司ボム。
そんな彼が丁寧に料理を作るヨンジュと出会って…という、ラブストーリー。
テンポも良く、出演されている俳優陣には文句が一切ない布陣で素晴らしかったです。(キム・シンロクさんが特にすごかったです)
ですがなんせ”ストーリー”がとにかく平凡…というと本当に失礼ですが、偉そうな御曹司が腹黒い計画と共に小さなお店に入ったらそこでLOVE発生、加えて人生に大切なことも学んでしまうという、それ以上でもそれ以下でもない軸で進みます。
速攻のダイレクトなネタバレで申し訳ないですが(未視聴の方すみません)、もちろんハッピーエンドです。
個人的には、思ったよりも「お料理」的な部分は大して焦点を当てられていないなというのもちょっと意外でした。もうすこし料理&恋愛モノになると思っていたのですが。

隠し味にはロマンス 感想 あらすじ レビュー 考察ネタバレ 韓ドラ

ただ私個人としては、そこに何かプラスαをどうしても(何故か)今作については心底求めてしまいました…なぜかは自分でもわかりませんが…。
カン・ハヌルさんとコ・ミンシさんのお2人が主役だったからかもしれません。そ
こに期待してしまうというか、何か”事件”が欲しい!!と、あまりの平和具合に物足りなさを感じてしまいました。
ただ、ドラマの雰囲気からして、いわゆる「ヒーリング系ドラマ」路線なのもあると思いますので、強い感情の揺れ動きを入れていない作品に、何か事件性(?)を求めてしまった私の方が間違っていると思いますが…。
そんなこんなで、ゆるくストレスのないストーリーを求めている方にはピッタリです。
適度なコメディ感で楽しいドラマ…、しかしそこが長所でもあり短所でもあるといったところでしょうか。

ちなみに、最終回にパク・ジフンさんがゲストで出演されていて、短いもののとても楽しいシーンになっていて個人的に嬉しかったです。
今作の監督が『弱いヒーロー」ハン・ジュニさんなので、その繋がりだそうです。(出演者の被っている方が多いですね)
ジフンさんの出たシーンは短いものの、弱いヒーローシリーズを視聴した方には、絶対にニヤリとするサービスシーンになっていたので、とても私は楽しめました!
作品について失礼かもしれませんが、私の正直な気持ちとしてはこのジフンさんが出てきたシーンで、今作で一番の「隠し味」として盛り上がりを感じてしまった次第です。ジフンさんの表情の変化がとても面白かった。
気になった方は是非視聴してみてください。

ゆるいネタバレありの感想

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巨大食品会社の息子、ボム。
彼はレストラン事業を任されていて、担当するレストランの「星」獲得に躍起になっています。
彼の母が会長を務めるこの会社、とにかく世界的に通用する”三ツ星”がレストランには必要というのです。
そんなボムの仕事のやり方…小さなレストランから人気レシピを盗み、その店を買収などで”潰す”…これでオリジナリティのある自社のレシピの誕生、そうボムにとって仕事はお金で簡単にすればいいのです。
ボムはレストランの新メニューを開発中ですが、とある田舎のレストランが同じようなメニューを提供していることを知ります。
またいつもの手法で対応すればよいだけ…ボムはそのレストランに向かうのでした。
ひっそりとした場所で営業していた小さな食堂。
ボムは店主でありシェフのヨンジュに出会います。早速メニューを確認したいボム。
とはいえ、お目当てのメニューを簡単には出してもらえませんでした。シェフのヨンジュは驚くほど食材に厳しく、こだわりを持つシェフだったのです。
ボムは必死に求められた食材を探してヨンジュに認めてもらい、やっとの思いでそのメニューを口にします。
そしてその美味しさに純粋に驚くのでした。

ヨンジュの店
ボムには兄ソヌがいますが、ソヌもまた自分の店の三ツ星獲得に必死になっていました。
自社のレストランの三ツ星獲得は息子たちに母から課されたミッションのようなもの…。ボムとソヌは自然に疎遠になり、お互いがライバルとして争っていたのです。
ボムが田舎のレストランに出向いている時、ソヌは弟を蹴落とすチャンスとして事件をでっち上げます。ボムは理事の職を解任されることに。
ボムは自由に使えるお金もなくし、成り行きのようにそのままヨンジュの店で働くことに。
こうしてヨンジュとボムは毎日顔を合わせることになるのでした。
気が強くて素っ気ないヨンジュ、しかし料理のことになると一生懸命。
彼女の食に対するある意味無邪気で熱心な態度に、いつしかボムは惹かれていくのです。

気になった点

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ボムのキャラ
最初のスタートでは、彼は御曹司として傲慢で自信満々、そして冷酷にビジネスを行う男性!という感じの印象を受けました。
ですが、ヨンジュと出会って速攻で完全にコメディキャラに大変身となっていて、ボムというキャラがいまいちよくわかりませんでした。
序盤の”さわり”は何だったのかというか…性格が変わるの早すぎでは?
彼がヨンジュに完璧に惚れ込んでいるという部分を出したかったのかもしれませんが、それ以外これといったキャラ的な主張もないというか…。
いつもヨンジュの後ろを尻尾を振って走ってついて回っているという感じで、キャラとしてあまり魅力的ではないかなという感じもしました。(ハヌルさんすみません、あくまでもキャラについてです)
最後までボムとしてのキャラクターに強い魅力がないように思えて、個人的には残念に思えました。

元カレ編の是非
日本人としては、日本の町がフィーチャーされたりするのは嬉しいものでしたが、それは別としてドラマとしてユ・ヨンソクさん演じるヨンジュの元恋人ミンの一連のエピソードがちょっとドラマの流れをいきなり止めていたような気もしました。
過去の2人のいざこざ(北海道編)が明かされるわけですが、正直なところドラマ本筋(ヨンジュとボム)の部分に別に関係していないように私は思えました。
今作が全16話だったら全然アリかなと思えましたが、今作は全10話という構成。
この頃まだヨンジュとボムの関係性については、何だかドタバタしているだけで、気持ちは伝わっているもののハッキリ満足ができるような繋がりがそれほど視聴者側からは見えなかったタイミングだったと思います。
そんな時にボリュームを持たせたこの札幌、元カレ過去編。
この割と長めのヨンジュの過去のせいで、ドラマの流れが一気にもたついた感がしました。(個人の感想です)
ボムはピエロのようにヨンジュとミンの間をウロウロするだけでしたし、ヨンジュもハッキリしているようでしていないというか。
このエピソードよりも必要で深く掘り下げるストーリーは他にあったのでは?という気持ちにはなりました。

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ストーリーの山場とは
物語の山場として、ボムの当初の目的(レシピを盗んで店を潰すこと)がいつヨンジュにバレるのか?という点だったかなと思います。少なくとも、最初はそう私は思っていました。
お互い恋愛感情が生まれた中での、相手の裏切り…ベタですが盛り上がりそうな箇所です。
ボムは彼女に本当のことを告白して謝罪することを決意しつつも、躊躇してしまいなかなか口に真実を明かせません。そりゃそうですよね。
しかし彼の腹黒さがソヌによってあっけなく明かされ、ヨンジュは事実にショックを受けます。
その後がちょっと…というか。
ヨンジュはお寺に”逃げて”しまいます。
彼女の気持ちはわかりますが、視聴していて”何も起こらない”という状況になってしまい、なんとなく微妙な気持ちになりました。
彼女がお寺で痛感したこと、それは自分の本来の「食に対する気持ち」です。
それはもちろん重要なポイントかもしれません。
そうなのですが、ヨンジュがショックを受けたのはボムという自分が好きになった人からの裏切りに対してではないの??という疑問を私は持ちました。
もしくは、(今までの)レシピを越える!というレシピ開発に燃えるルートになるのかとも思いましたが…。
終盤のこのあたりから、このドラマが少し謎に思えましたが…。

いきなりの料理対決
こんなTV対決で国際的な星がもらえるのか謎でしたが、とりあえず終盤はボムとソヌの母親がラスボスとしてヨンジュの前に立ちはだかります。
強すぎる母親、彼女の歪んだ考え方を愛情ある料理で更生させる!、それが本当にヨンジュがしたかったことのかあまり伝わりませんでしたが、とりあえず最後は全て丸くおさまるように駆け抜けて行って良かったなと思いました。
終盤から、丁寧な食がみんなを笑顔にするね!というような世界平和的なドラマのように変わっていたようです…。勝手に私はお料理ラブコメだと思っていたのですが…。

ということで、とりあえず笑顔で終わって良かったですねという作品でした。
とにかく、あまり嫌な人も出てきませんし、平穏なドラマでした。
ただ、何か心に残ったりするストーリーでもなく、正直かなり物足りなさを感じた次第です。
もうすこし何かピリッと来る隠し味を大期待していましたが、本来隠し味であるべきロマンス含めてかなり平凡なドラマだったなあという印象でした。期待していただけにちょっと残念!

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