タイトル「スンブ〜二人の棋士〜」
原題「승부(勝負)」
上映時間:115分
日本公開:2025年(Netflix独占配信)
監督:キム・ヒョンジュ
オススメポイント
1. 師弟からライバルへ、心揺さぶる人間ドラマ
韓国囲碁界の伝説的な師弟関係、チョ・フンヒョン(イ・ビョンホン)とイ・チャンホ(ユ・アイン)の実話を基に師匠と弟子としての絆、そしてライバルとしての葛藤が丁寧に描かれ、観る者の心を深く揺さぶる
2. イ・ビョンホンとユアインの圧巻の演技対決
韓国を代表する俳優、イ・ビョンホンとユ・アインが初共演。繊細かつ力強い演技で表現し、特に対局シーンでの緊張感は圧巻!
3. 囲碁を通じて描かれる人生
囲碁は単なるゲームではなく、人生そのもの。本作では勝負の世界での成功と挫折、挫折から立ち上がりまた奮起する人間の強さ、そして人間関係の機微が囲碁を通じて描かれ、深い感動を呼び起こす
4. 実話に基づくリアリティと感動
実在の人物を描いた本作は、フィクションでは味わえないリアリティがある。師弟関係の絆やライバル関係の葛藤が実話ならではの重みと感動をもたらす
簡単なあらすじ(ネタバレなし)
誰からも囲碁の指導を受けたことがない、というある少年に才能を見出して弟子にしたトップ棋士。時が経ち、2人は互いにプロとして龍虎相うつ、好敵手となっていた。
引用元:Netflix公式より
主な登場人物

左側→チョ・フンヒョン(演:イ・ビョンホン)
韓国を代表するトップ棋士、チャンホを弟子として育てる
右側→イ・チャンホ(演:ユ・アイン)
神童といわれた天才若手棋士。フンヒョンの弟子
注意!私的ネタバレあり感想
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ノンフィクションはやっぱり面白い
すごく面白かった!!115分という約2時間の物語だったけどあっという間だった
簡単にあらすじを読んでから視聴したのだが、「トップを取った者が、若い者に追い越されていく悲哀を、美しく描くストーリー」みたいに勝手に思っていたが、全然違った!最後は師匠が見事に返り咲いた!チョ師匠めっちゃかっこいいわ〜
下手に見ていた弟子に、自分が否定していたスタイルでコテンパンにやられたら、やさぐれるのも無理ないよ(絶賛やさぐれ中に囲碁を打つ時、「私、やさぐれてます」って感じで姿勢が悪すぎてすごくウケた笑)
しかも、同居しているから、気まずいったらありゃしない
周りも相当うるさいだろうし、そこからメンタルを立て直し、さらに否定していた弟子のスタイルも取り入れて勝つというのは見事だった
またこれが、実話なんだもんな〜〜本当にすごい…
フンヒョンはここから15年間ほど、韓国の囲碁界を牽引し続け、二人とも未だ現役というのがまたすごい

憑依型俳優、ユ・アイン
いやー、イ・ビョンホン筆頭に、演者さん達が皆さん素晴らしかった
特に15歳の少年を演じたユ・アインの憑依とも言える演技に脱帽した
最初に出てきた時、一瞬誰だかわからなかったもんね
私の知ってるユ・アインは唯一無二の色気をお持ちの方で、そこが好きだったのだけど、今回は色気は皆無
内なる闘志を秘めた、物静かで謙虚な少年にしか見えなかった
ギャーギャー騒ぐ演技って、一見評価しやすい
静かな寡黙な人の演技って、ただ喋らない人になりがちだけど、ユ・アインは違う
目つき、姿勢、発声の仕方など、キャラになりきっているからブレない
今回姿勢も、ちょっと猫背なんだよね…
パッとしないキャラなのに、すごく惹かれるし、愛おしく感じた
気になったシーン
やさぐれちゃったフンヒョンを叱咤激励する、ライバル・ナム八段(演:チョ・ウジン)
対局態度がよくないフンヒョンに傷つけられたいたのに、「ザマアミロ」と思うのではなく、励ますというのはなかなかできることではない
本当に囲碁を愛しているから、好敵手のフンヒョンが身持を崩していくのは見ていられないという思いだろうか
謝罪じゃなくて感謝の土下座って悪くないかも?
激怒した人が、土下座を要求することに辟易していた私だが、(ただの行為で意味はないから)
チャンホが、
弟子にしてもらえた時
独り立ちして、家から出ていく時
2回土下座をするのよね…もう土下座とは言えないのかもしれないが
最上級の感謝を伝えると意味では有効なのかもしれないね
(時代なのかもしれないけど)
最後に
改めてユ・アインに俳優を続けてほしいと強く思わされた作品だった(色々障害はあるかもしれないけど)
でも本当お蔵入りにならず、劇場公開(韓国)、配信してくれて良かった
あと余談だけど、タイトルは最初に言われていた「勝負」が好きだった笑